数学ぎらいを隠そうともしない子のこと
数カ月前に入会してくれた生徒の子なんだが、タイトルどおりだ。
まあとにかく、
エンピツを持つ手は弱弱しい
たまにハアハア言ってる
しょっちゅう足をモソモソしてる👣
左手で紙をおさえずに書くから字がブレる
わざとかと思うくらい字が小さい(だからオレ様が読めない)
そして授業が終わると逃げ出すように帰っていく💨
これは不安の兆候で、いわゆる逃走闘争反応じゃな。
この子の脳は数学を危険として認識しとる。
困ったもんではあるが、ときおり「負けず嫌い」が顔を出すことがあるんだよな。
例えるならあれだ。マンガの「幽遊白書」に出てきた仙水忍の多重人格みたいなやつ。シノブの他に、ミノルだかカズヤだか忘れたがとにかくいろんな人格が出てきてはた引っ込んで新しい人格が出てくるヤツ(あれはおもしろかった)。
この間の期末テスト対策とか、
「三角形の1つの外角はそれと隣り合わない2つの内角の和に等しい」と
「直線のつくる角は180°」
の関係が頭の中で混乱してて(つながりそうでつながらない)、やたらと食い下がってきた。
なんだなんだ今日はどうしたんだ、と思ったもんだ。
どうやら「もう少しでわかりそうなのに腑に落ちない」ことが気持ち悪いらしい。
「数学嫌い」「負けず嫌い」「ガッツ」
が同居してるようだ。たいへんよろしい。
ウム。オレ様はこの子が伸びる可能性があると睨んでる。
ガッツは教えられない
ガッツはイチバン大事な要素の一つだってのに、教えらんねんだよな。
点を取りたい、わかりたい、向上したいという気持ち、という肝心な点を身につけさせる方法をワシは知らんのだ。
どうにかヤル気を無くさせないようにすることで精一杯というのが実状よ。
世界チャンピオンボクサーの畑山隆則がトレーナーになってから言っていた
「相手を倒したいという気持ち。これだけは教えられない」
は名言だ。
だが無論ガッツだけじゃ十分じゃ無え。
さらなる訓練が必要だ。